G.711

G.711

G.711とは、音声圧縮技術の一つであり、VoIP(Voice over IP)やIP電話、ビデオ会議などで音声通話を行う際に使用されます。以下では、G.711の詳細について説明します。

 【音声圧縮】

 G.711は、音声データを圧縮することで通信帯域幅を節約する技術です。通信帯域幅が限られた環境(例えば、インターネット上での音声通話)では、通信量を削減することが大切です。G.711では、音声データを無圧縮のPCM(Pulse Code Modulation)形式で伝送するため、高音質かつ低遅延の音声通話が可能です。

 【データレート】

 G.711では、音声データを1秒間に64 kbps(キロビット/秒)の速度で伝送します。これは、1秒間に8000サンプルを取り込むPCM方式を採用しているためです。このデータレートは、G.711が無圧縮の音声データを伝送するために必要な最小限の通信速度です。

【種類】

G.711には、以下の2種類があります。

・G.711 a-law:欧州で主に使用される方式。PCMの音声データを8ビットに圧縮する方法で、通信帯域幅を38 kbpsに縮小することができます。

・G.711 mu-law:北米で主に使用される方式。PCMの音声データを8ビットに圧縮する方法で、通信帯域幅を64 kbpsに縮小することができます。

【応用】

 G.711は、IP電話やビデオ会議などで広く使用されています。音声データを無圧縮で伝送するため、高音質で低遅延の音声通話を実現することができます。ただし、通信帯域幅が限られている場合は、圧縮方式を採用することで通信量を削減する必要があります。

以上が、G.711についての基本的な説明です。