FTA

FTA

 FTAは、Fault Tree Analysis(故障木解析)の略で、複雑なシステムやプロセスの故障や問題を解析するための手法の一つです。

 FTAでは、システムやプロセスの故障を起こす原因となる各要因を特定し、それらを階層的な木構造で表現します。この木構造を「故障木」と呼びます。故障木は、根本原因から分岐して、故障を引き起こす可能性のある各要因を示しています。各要因には、確率や信頼度、重要度などの数値を割り当てることができます。

 故障木を作成することで、システムやプロセスの故障につながる要因を特定することができます。また、各要因が故障を引き起こす可能性が低い場合、その要因を改善することでシステムやプロセスの信頼性を向上させることができます。

 FTAは、航空機や原子力発電所など、高度な信頼性が求められるシステムの設計や運用に広く使用されています。また、FTAは、システムの可用性や信頼性を高めるための改善策を立案するためにも使用されます。

 FTAは、システムやプロセスの故障を予測するための手法であり、故障が発生した場合に対処するための手法ではありません。そのため、FTAによって特定された要因を改善することで、故障のリスクを低減し、システムやプロセスの信頼性を高めることが重要です。