CHAP

CHAP

 CHAP (Challenge Handshake Authentication Protocol) は、ネットワーク上の認証プロトコルの一種で、主にリモートアクセスサービスなどのPPP(Point-to-Point Protocol)接続に使用されます。CHAP は、パスワードを使用する従来の認証方法とは異なり、暗号化されたメッセージ交換に基づいて認証を行います。

 CHAP は、ネットワーク接続を確立する前に、クライアントとサーバの間で認証情報を交換します。具体的には、サーバ側はランダムに生成した “challenge” と呼ばれるデータをクライアントに送信します。クライアントは、自身が保持している秘密鍵を用いて、challenge に対するハッシュ値を計算してサーバーに返します。サーバーは、自身も同様にハッシュ値を計算し、クライアントから送信された値と比較します。一致した場合、認証が成功したと判断されます。

 CHAPの利点は、パスワードを暗号化しないため、盗聴や盗難などの攻撃に対して安全であることが挙げられます。また、CHAPは、認証情報を定期的に更新することができるため、より強力なセキュリティを提供することができます。

 一方で、CHAPは、サーバーがランダムなchallengeを生成する必要があるため、処理が遅延する可能性があるという欠点があります。また、CHAPは、ユーザーごとに個別に設定する必要があるため、管理上の負担がかかる場合があります。